この2車種、発売前にモーターショーなどで発表された「コンセプトカー」が大きな話題になりました。
皆様がモーターショーなどで目にする「コンセプトカー」から「量産車」になるとき、構造、安全面、そして何よりも「生産コスト」などの理由から、大人しいデザインで販売されるのが通例です。
もちろん販売する各国での保安基準に適合するようになど変更される部分もありますが、シトロエンはショーカーモデルをほぼ忠実に、「デザイナーの意思を曲げることなく」市販モデルとして販売します。
DS4は、2ドアクーペから4ドアクーペへのコンセプト変更があったものの、極力オリジナルを崩さないデザインで発売されました。
DS5に至っては、ほぼ「そのまま」で販売されました。
このようにシトロエンはデザインに対して妥協をいたしません。
その思いっきりのよさは我々シトロエンセールスの誇りでもあります。
さて、この2車種を写真で並べてみました。
如何でしょう?
「ちょっと悪いヤツ」に見えます。
中性的な筈なんだけどなぁ・・・?
実は、DS3も含めたDSシリーズは、3面角度でまったく表情が変ります。
3面角度? これは正面・側面・後面のことです。
通常、車作り(デザイン)は、一つのテーマで進めていきます。
例えば、カッコイイとかカワイイなどなど・・・です。
ではDSシリーズのテーマは?
僕の私的な感情も入りますが こんなテーマです。
正面:チョイ悪 側面:カッコイイ 後面:美しい
「ん?なんだそれは?」
通常、我々自動車販売員は、お客様に目的の車のお案内するときは、車の正面でご案内することが多いのです。
車の表情を見ながら真剣に考えたり、笑ったりしながらお話しをします。
しかし我らがシトロエンは、車の後ろを見ながらお話しすることが多いのです。
特にDSシリーズは後姿を見ながらが多いですね。
我々が車の後ろまで誘導してお話しをするのではなく、お客様が立ち止まる場所が車の後ろ側なので そこでお話しをします。
チョイ悪→美しい
相反するデザインが共存するのがDSシリーズなのですね。
車体側面のプレス加工などは、複雑すぎると言っても大袈裟ではないくらいプレスラインが入り組みます。
ここまで凝ったラインは驚きです。
DSシリーズは、WEBや雑誌で見ることができますが、画面や紙上ではこの複雑なラインや凹凸が表現できていません。
販売カタログですら判らないラインが沢山あります。
是非一度、実物のDSシリーズを御覧下さい。
「こんなに違うんだぁ」と思われますよ。
期待は裏切りません。
それでは皆様のお越しを心からお待ちしております。
シトロエン板橋
原 直人